インスタ映えする自分だけの「絵ろうそく」
を ワンコインで作ってみよう(山形・鶴岡)

鶴岡駅より徒歩10分の場所にある山王通り商店街。ここは、江戸時代に商人町として繁盛した歴史があり、現在もナイトバザールや、お祭りが行われる活気ある商店街です。
この通りの一角に鶴岡に残る唯一のろうそく専門店、1935(昭和10)年開業の老舗「富樫ろうそく店」があります。
そんな、歴史あるお店で、ろうそくに絵付けができると聞きつけ、体験に行ってきました。

水に浮く? 色も選べる絵ろうそく


「こんにちはー」とお店に入って行くと、気さくな店員さんが優しく出迎えてくれました。「どごがら来たのお?」なんて、地元言葉での会話も交えながら、絵付けするろうそくをチョイス。
ここでは[長いろうそく大/1.000円][長いろうそく小/500円][丸いろうそく/500円]の3種類から選べます。
「丸いろうそく!?珍しい。かわいい!」ってことで即、丸に決定! しかもこれ、水に浮くんです。
色は12種類から選べます。迷っちゃいますね。

ろうそくを選んだら店員さんが丁寧に絵付けの説明をしてくれます。
富樫ろうそく店の絵ろうそくは、植物性の原料で米ぬかが入っているので、長時間きれいに燃え続け、煙も少なく、溶けたろうが流れにくいんですって。これはお家で使いやすい!

気分は小学生☆ 絵の具で描く世界に一つだけの絵ろうそく

いよいよ絵付けのスタート! 大小の筆とポスターカラー(絵の具)で描いていきます。
ちなみにイラストの見本が置いてあるので、何を描こうか迷っても安心ですよ♪

絵の具を水で薄めたり、他の色を混ぜたり……。なんだかこの感じ、小学生以来なんじゃないか!
まだ描き始めていないのに、筆をとった時点で懐かしさとワクワクで子どもに戻った気分。
ろうそくへ慎重に筆を入れていきます。この瞬間のドキドキったら……(汗)。

絵の具が乾いたら違う色、乾いたらまた違う色。繰り返し色を重ねていきます。
何を描いているのか、わかりますか?

熱中していたら、あっという間の60分! ひとまず絵付け終了です。
絵の具が乾くまでの間、店内を見ることに。ろうそくって聞くとお仏壇にお供えするようなものしか思い浮かびませんでしたが、アートなような絵ろうそくはもちろん、思わず食べてしまいそうになるお菓子型のキャンドルなど、いろいろなろうそくがあってビックリ。お香までありました。体験だけでなく、お土産のお買い物にもオススメです!

鶴岡に日本一といわれた職人がいた! 受け継がれる“手描き”のろうそく


そもそも、鶴岡の絵そうろくの歴史はいつからなんでしょう。
さかのぼること江戸時代中頃。庄内藩酒井公が11代将軍徳川家斉に絵ろうそくを献上する際、旅の途中でろうそくが折れてしまいました。
しかし、江戸の職人では修理することができず、鶴岡の職人皆川重兵衛が江戸へ出向き修復したところ、徳川家斉に日本一と称えられました。その出来事があってから、酒井公が参勤交代で江戸に行くときは、必ず絵ろうそくを献上品にしたのだそうです。

当時、鶴岡には10軒以上あったろうそく屋も、大正時代以降は大量生産が可能になったことから多くの絵師がやめていき、現在は富樫ろうそく店のみ。それでも、手描きの伝統は今でもしっかりと受け継がれ、1993年には山伏で有名な羽黒山の御開山1400年に、すべて手作りの絵ろうそくを奉納しました。その重さ57kgは世界一として、ギネスブックに掲載されています。

*参考資料 山形県ホームページ
http://www.pref.yamagata.jp/ou/shokokanko/110010/kogeihin/cate11-10.html

インスタ映えなるか!?初めての手描きろうそく完成!

そうこうしている間に絵の具が乾き、店員さんに最後の仕上げをしてもらい完成です!
私が作った絵ろうそくがコチラ(じゃーん)。

(・・・!?)

まめうさです。
(庄内空港ビルのマスコットキャラクターです。どうぞよろしく。)

いやー、自分で言うのもなんですが。これ、完全に映えますね(笑)

それはさておき、この体験とにかく楽しい。絵付けしている時、しゃべるのも忘れて夢中になってしまいます。さらに、ワンコインで絵付けができちゃうってお得すぎ! 鶴岡駅から徒歩圏内というのもうれしいポイントです。
体験は前日まで要予約ですが、1人からOKなので、気軽にできるアート体験として、とってもおススメです!

<データ>
【住所】鶴岡市山王町10-52 map
【電話】0235-22-1070
【FAX】0235-25-0325
【交通】JR鶴岡駅より庄内交通バス湯野浜温泉行等で4分(190円)、山王町下車徒歩1分。またはJR鶴岡駅より徒歩12分
【営業時間】 8時30分から18時まで
※入店は5時まで
【定休日】第3日曜日
【体験料】500円~
【最少催行人数】1名
【予約】前日まで
【駐車場】あり

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