夏の感じる鳥海山

ANA SHONAI BLUE Ambassador(庄内に移住しANAに乗務しながら庄内地区で活動する客室乗務員)がお届けする庄内レポート

登山を始めたころから、「鳥海山」は登ってみたいと思っていた山の一つでした。きっといつかは登るだろうとは思っていましたが、まさか移住し、鳥海山のお膝元で山からの恵みをいっぱいに受けながら、そして鳥海山に見守られながら毎日を過ごすことができることになるとは思ってもいませんでした。そんな自然が大好きで登山が趣味の私は、登山を初めて4年目。デビューは高尾山、経験した山は、八ヶ岳、槍ヶ岳、剣岳などがあります。

鳥海山を登るにあたって知っておくべきことや魅力をお伝えしたいと思います。

鳥海山鉾立口

象潟口コースから登ると、頂上までの道のりに山小屋があり、飲み物や食べ物、鳥海山のてぬぐいなどのグッズを買うことができます。今回は、まだ荷上げ前だったので水のみの販売でした。山小屋の営業情報や販売情報も出発前に確認することをおすすめします。

鳥海山ルート
出典:(C)鳥海国定公園観光開発協議会

鳥海山のルートは9つのルートがありますが、今回は象潟口コースから頂上を目指しました。ルート全体の印象としては、整備されている箇所が多くなだらかでとても登りやすいです。しかし足場には、ガレ場や岩場、残雪もあります。しっかりとした登山靴を履きましょう。

※ガレ場とは、岩屑がガラガラと積み重なった場所のこと。

スタート
登山開始(09:45)
さぁ登り始めます。このような整備された部分が大半ですので、登りやすい登山道であると思います。

鳥海山の残雪①

やはり鳥海山。7月の上旬でも残雪があります。しっかりとした登山靴、そして軽アイゼンがあると安心でしょう。私は軽アイゼンはなしで、つま先からキュッと差し込むような歩き方で滑らないように注意しながら歩きました。

鳥海山の残雪②
登山開始1時間(10:45)
どこを歩くべきか分かるように、マーカーが引いてあります。下には川が流れている残雪道もあります。水が流れている上に張ってある雪の上を歩いてしまうと、ズボッと川に落ちてしまう可能性もありますので、マーカーの上や踏み跡がある道を歩きましょう。

まだまだ序盤
登山開始1時間半(11:15)
雪道もありますが、登りやすい道が続きます。木々の緑と、空の青のコントラストがとても美しいです。鳥の鳴き声もたくさん聞くことができました。自然のヒーリングです。適宜休憩と水分を摂りながら。塩飴やブドウ糖、チョコレートなどの行動食も摂ります。

鳥海山で見ることができる高山植物

7月上旬は、高山植物もたくさん見ることができました。

池
登山開始1時間45分(11:30)
とっても綺麗な池を見ることができました。天気がいい日は水面に空が写し出されます。

新山への道
登山開始4時間30分(14:10)
足元は雪の上を渡ります。新山へ向かう途中には、ここを通過しないといけません。日差しが強く雪が溶け出しているため、大変滑りやすくなっています。注意をしながら、踏み跡の上を歩きます。靴の側面を指すように歩きます。この標高まで来ると、風もひんやりして気持ちが良いです。

頂上まであと少し
登山開始4時間45分(14:30)
新山への最後の難関はこの岩登り。急登ですが、腕を使って登ることができるため、足だけで登る急登よりは比較的楽に登ることができます。私は、岩登りが好きなのでとっても楽しいラストスパートになりました。ポケットに入れている落ちやすいものはリュックにしまいましょう。ここで物を落とすと返ってきません。

登頂したよ
登山開始5時間(14:45)無事に登頂!
ホームページで見る登頂までの時間よりも若干かかってしまいました。約1年ぶりの登山であったので、最後まで登ることができるのか心配でしたが、無事に達成することができました。

鳥海山の雪解け水

日本酒地酒がとてもおいしい庄内。鳥海山の麓には多くの酒蔵があります。私も普段から、庄内の地酒を嗜んでいますが、この頂上付近の雪解けの様子を見ていて、この雫が山を降りて、おいしい日本酒になるのだろうな、と思いを馳せたりしました。

下山するよ

下山をします。下りは膝の痛みに繋がりやすいので、注意しながら下ります。日が落ちて暗くなる前に下山したいと気持ちがはやりますが、ここは慌てず、焦らず。怪我がないようにします。

9時間歩いても元気だよ
18:30
無事下山しました。日が明るいうちに下山できました。日焼け止めを塗れていなかった箇所はすごく焼け、赤くなりました。次回は塗り残しがないように注意したいと思います。

普段、庄内の自然に囲まれて住んでいるので、草のにおいやお日様のにおいには慣れていると思っていましたが、やはり山登りをすると、より鮮明に自然の香りを楽しむことができました。澄んだ空気とまだ残雪のある道や流れる川を見ながら、鳥海山の自然の恵みを感じることができ、毎日の生活の中でおいしい食材や地酒をいただけていることがとてもありがたく、こうして無事に登山ができたことに感謝します。

皆さんも登山を計画するときは、しっかりと事前準備を行い、安全な登山を行いましょうね。

【鳥海山の情報について】
開山:毎年7月1日
ルート数:9つ

【今回の登山】
(天候)晴れ 所々ガス→頂上晴れ
(出発)9:45
(登頂)14:45
(下山完了)18:30

【今回のリュックの中身】
・水2リットル(途中の山小屋で500mlペットボトル500円で購入できます)
・地図
・軽めの上着
・タオル
・ポカリスエット
・塩飴
・ウイダーインゼリー
・ブドウ糖
・サンドイッチ
・チョコレート
・日焼け止め

ライター紹介

めいとねこ
ライター:キリエ サヤカ
趣味:アウトドア、お鮨
おいしいものを食べること、動くのもだいすき!
時には1日中のんびり過ごすのも好き!
せっかく過ごす1日24時間!たくさん楽しいことする!がモットーです。

こちらのサイトも参考にしてみてください。
他のルートや高山植物についてなど、大変参考になります。
鳥海国定公園観光開発協議会HP
URL:http://www.chokaizan.com/route/kisakata

※商品・サービスの内容は記事執筆時点のものです。店舗によっては商品・サービスの内容が変更される場合があります。

関連記事

  1. 心を癒す神秘のエメラルドグリーン!
    丸池様の水の透明度に言葉を失う

  2. 子どもと一緒に行ったら絶対に楽しい
    キッズ ドーム ソライは「夢の楽園」

  3. 日本のミイラ? 即身仏を2体同時に
    拝観できる海向寺は異世界への扉か

  4. 「飛島」は酒田港から北西39kmに位置する山形県唯一の離島

    東京から1泊2日でたっぷり遊べるネイチャーアイランド「飛島」!DAY2

  5. 期間限定。冬のあったか「こたつ船」で日本三大急流の最上川下りを満喫

  6. 庄内の在来作物「温海(あつみ)カブ」

  7. どんがら汁だけじゃない!庄内の冬の味覚に舌鼓

  8. 世界的な建築家が設計した山形・鶴岡の水田に
    浮かぶホテルのライブラリーで読書三昧

  9. 「白山ちゃ茶農園」のだだちゃ豆の美味しさの秘密とは?