期間限定! 国宝・羽黒山五重塔の
幻想的なライトアップは一生の思い出

庄内空港から車で約1時間、鶴岡市羽黒町の手向地区に、古くから修検道の山として信仰されてきた羽黒山があります。
例年夏から秋にかけて、国宝の羽黒山五重塔で期間限定のライトアップが行われていると聞けば、これは見逃せません。さっそく出かけてみると、そこには夜ならではの幻想的な空間が広がっていました!

ミシュラン3つ星を獲得した圧巻の杉並木


今回体験したのは、羽黒山頂へ向かう途中にある国宝・羽黒山五重塔までの道のりです。

まずは羽黒山入り口にある随神門で受付を行います。
ふと上を見上げると、左に「豊石窓神」、右に「櫛石窓神」が悪霊からの侵入を防ぐ門番として鎮座しており神聖な空気を感じます。
ここでは提灯や金剛棒の貸し出しを行っており、こちらのアイテムを持って行くとより雰囲気のある写真が撮れますよ。

参道に入ると、ぎっしりと並べられた石段が続いています。
随神門から山頂までの石段の数は2446段。江戸時代の慶安元(1648)年から13年もの歳月をかけて作られたそうです。

石段には盃やひょうたん等の彫り物が33個刻まれており、すべて見つけると願いが叶うとも言われています。
夜でも歩道はしっかりとライトアップされているので、五重塔に辿り着くまでにいくつ見つけられるか、探しながら歩くのも楽しいですね。

参道の両側には、樹齢約350年~500年の見事な杉並木が並びます。
山頂までの総数は580数株あると言われ、この景観はミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで3つ星(わざわざ訪れる価値がある)を獲得しています。杉並木の景観を楽しみたい方は、明るい時間帯に行くのをオススメします。

いよいよ神域へ


坂を下ると、祓川にかかる鮮やかな赤い橋、「神橋」が見えてきます。昔、山頂までの車道がなかった時代、人々はこの祓川に入り身を清めてから参拝へ向かったそうです。

神橋の右手には、承応3(1654)年に遠く月山から8kmの水路をひいて作られた、「須賀滝」という人工の滝が流れ落ちています。
神橋には、つい立ち止まってしまうような光景と雰囲気が広がっています。

一般的に神域とは随神門からと伝えられていますが、実際はこの神橋より先が神域とされ、ここを境に山上と山麗を呼び分け、山上には肉食妻帯をしない「清僧修験」が、山麗には「妻帯修験」が住んでいたといわれています。

さらに石段を進むと、国指定文化財の天然記念物に指定されている「爺杉」がそびえ立ちます。樹齢1000年以上ともいわれ、根周り10.5m、幹囲8.25m、高さ43mの羽黒山で最大であり最古の杉。静かに佇んでいる姿は、夜のライトアップも相まって壮観です。

爺杉の近くに、ようやく五重塔が姿を現しました。
暗闇の中に白く浮かび上がるその姿はまさに幻想的の一言! 昼とは違った顔を見せてくれて、記憶の底に残るような光景です。

羽黒山五重塔は東北地方では最古の塔といわれており、1966年に国宝に指定されています。
柿葺き(こけらぶき)の屋根と、三間五層の彩色や漆などを使わない素木造りという伝統的な手法。建築物としての美しさを純粋に堪能するには、夜のライトアップが最適かもしれません。

距離にすると約300m、所用時間約15分で到着する道のりですが、神社の前には看板が立っていたり、見所ポイントにはQRコードが掲載されていたり、歴史を学びながら楽しむことができました。

昼夜、2つの顔を楽しもう

羽黒山・月山・湯殿山の三山を総称して「出羽三山」と言います。

昔から「西の伊勢参り、東の奥(出羽三山)参り」と言われるほど信仰されてきた場所です。
羽黒山=現在、月山=過去、湯殿山=未来とされ、三山を巡ることで生まれ変われると言われてきました。

羽黒山の山頂には、そんな出羽三山の神々が祀られた「三神合祭殿」があります。
2000年には国の重要文化財にも指定されており、茅葺き木造建築物として日本で最大の大きさを誇り、総朱塗りの内部はとても見応えがあります。

月山・湯殿山は冬になると深い雪に覆われて参拝ができなくなるため、三山の祭典はすべてここで行われ、参拝すると三山を巡ったことになるとされています。
また、羽黒山は標高414mという足を運びやすい場所にあるので、人々にとって身近な存在として親しまれてきました。

明るい時には、そのまま参道を歩いて山頂にある三神合祭殿まで登ることができるので、ぜひ2446段の道のりを体感してほしいと思います。
山頂までは1700m、約60分の距離で途中きついと感じる箇所もありますが、途中にある素晴らしい景色と、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで2つ星を獲得した三神合祭殿を拝むことができます。

昼夜で違う羽黒山を見られる、特別な体験ができるのはこの時期だけです。

〈データ〉
羽黒山五重塔
【住所】山形県鶴岡市羽黒町手向羽黒山 map
【交通】JR羽越本線鶴岡駅から庄内交通バス羽黒山頂方面行きで38分(820円)、羽黒随神門(羽黒センター)下車徒歩15分。
ただし、復路の最終バスは羽黒随神門発17時30分なので、ライトアップ鑑賞後はバスの便はないので注意を。羽黒山周辺での宿泊か、車での参拝を推奨します。
車 山形自動車道庄内あさひICから30分
【ライトアップ期間】2019年は7月13日(土)~10月27日(日)の土日祝
10月12日(土)~14日(月・祝)は3日間限定で、ピンクリボン運動としてピンク色にライトアップ。
また、10月土日限定で、神橋~五重塔までの石段参道を7色にライトアップするレインボーロードも行われる
【ライトアップ時間】7月~8月:18:00~21:00(受付終了20:30)
          9月~10月:17:30~20:30(受付終了20:00)
【協力金】大人(中学生以下を除く)500円
【駐車場】あり/無料
【備考】五重塔までの参道に照明を設置するものの、夜間の石段を約300m歩いての参拝となるので、マナーを守り、自身の責任で十分注意して参拝してください。
【問い合わせ先】羽黒町観光協会 0235-62-4727
https://hagurokanko.jp/

関連記事

  1. ミシュランのガイドで高評価!
    山形県鶴岡市の 山寺に外国人が注目する理由とは

  2. もはや伝説! 映画にもなった世界的
    な名カクテル発祥の店で本物を飲む(山形・酒田)

  3. 復活した昭和の名キャバレーが山形県酒田市にあり。
    豪華ステージで歌えば「白ばら、最高!」

  4. 日本のミイラ? 即身仏を2体同時に
    拝観できる海向寺は異世界への扉か

  5. 霊場・湯殿山の神仏を祀るパワスポ
    大日坊の御朱印帳には葵の紋がある!【山形・鶴岡】

  6. 酒田の夜は奥が深い!
    昭和レトロ居酒屋と ノスタルジア酒場をはしごする